マウンテンドクターを見逃した！見逃し配信で見る方法は？

土砂災害に巻き込まれた登山者全員が無事病院へ搬送され、救命処置を終えた歩（杉野遥亮）、江森（大森南朋）、玲（宮澤エマ）に安堵の空気が流れる。しかし直後、江森が突然胸に激しい痛みを訴え、心筋梗塞の疑いが生じる。歩は救助ヘリを要請するが、日没が迫っており、救助は難しい状況。朝までもたない可能性が高く、周子（檀れい）も懸命に消防に救助を頼み込むが、叶わない。純家（松尾諭）からは「自業自得だ」「MMTは足手まとい」と厳しい言葉を浴びせられる。

山中では江森が心不全を発症し、意識が薄れ始めていた。救助ヘリが来る見込みもなく、玲は最悪の事態を覚悟するが、歩は江森を諦めきれず、自ら彼を背負って下山することを決意する。過去に江森から受けた厳しくも愛情ある言葉を思い出し、「医者が山で死んでどうするんだ！」と悔しさを吐き出す。しかしその直後、玲が江森の呼吸が止まっていることに気付き、事態は絶望的になる。

「医師が山へ行けば、救える命がある」――江森が掲げていたMMTの理想を体現したかのように、彼は自ら命を懸けて山岳医療の現場にいた。だが、さらに追い打ちをかけるように知事からMMTの解散が告げられる。夏の間、山と向き合い、命を救い続けてきたメンバーは納得できない。

MMTは大切なメンバーを失い、このまま解散してしまうのか。山岳医療に再び希望が見える日は訪れるのか。新しい医療の扉を開くための道は、今まさに閉ざされようとしている。

江森（大森南朋）は人知れず心臓に疾患を抱えていたが、ついに倒れてしまう。MMTでは、週刊誌の一件に続く悪いニュースが重なり、重たい空気が漂う。特に歩（杉野遥亮）はその責任を感じていたが、小宮山（八嶋智人）は「江森先生の分も自分たちが頑張るしかない」と、メンバーを鼓舞する。

そんな中、鮎川山荘の近くで大規模な土砂災害が発生し、4人の登山者が行方不明になる。入院中の江森はニュースを見て、現場映像の中に見覚えのある古いリュックとカラビナを発見する。それは、山で亡くなった婚約者・美鈴（中越典子）の所持品だった。

歩たちは災害現場への医師同行の要請を待ちながら、負傷者の受け入れ準備を進めていたが、江森は病院を抜け出し、周子（檀れい）に連絡を取る。彼は、「災害現場に行けば救える命がある」と伝え、周子の制止も聞かず、心臓に爆弾を抱えたまま山を登り始める。

現場では、救助隊によって行方不明者が発見され、到着した江森もすぐに負傷者の処置にあたる。その頃、周子は純家（松尾諭）に呼び出され、県庁にいた。県は、歩の二次遭難を重く見てMMTの活動自粛を正式に通達。航空隊からも「山岳救助は自分たちに任せてほしい」との陳情があり、山岳医療の未来を切り開くためのプロジェクトは頓挫しそうになる。

落ち込む周子だったが、災害現場にいる江森からの電話で医師が足りないと助けを求められる。周子は意を決し、知事室へ向かい説得を試みる。彼女の説得もあり、歩と玲（宮澤エマ）は救助隊のヘリで災害現場へ向かうことが許される。病院では、小宮山や典子（岡崎紗絵）たちが負傷者の受け入れ態勢を整え、彼らの到着を待ちわびる中、事態は緊迫の度合いを増していく。

篤史（石丸謙二郎）が入院することになり、MMTのメンバーたちは、オーナー不在となる鮎川山荘をどう支えるか頭を悩ませていた。その一方で、院長室には再び聖子（池津祥子）がやってきて、MMTのメンバーが通常業務と山岳医療の両方をこなしている状況が過重労働に当たるのではないかと問い詰める。聖子は、そこに周子（檀れい）によるパワハラがあったのではないかと疑念を抱いていた。

一方で、歩（杉野遥亮）と真吾（向井康二）の関係は、依然としてぎくしゃくしたままで、真吾の怒りは収まりそうにない。しかし、歩は、治療が必要な患者がいる以上、現場に向かうのは医師としての責務であり、圭吾（湯田幸希）の一件についても自分の判断が間違っていたとは思えないと信じていた。江森（大森南朋）は、そんな歩の山岳医としての正義感と理想に突き進む姿に対して危機感を覚える。

そんな中、亡くなった翔（時任勇気）と歩の友人である丸川聡一（森準人）が宮本家を訪ねてくる。聡一は週末に鮎川山荘経由で山に登る予定だと言い、その日、歩も山荘を手伝いに行くことになる。しかし、山荘を出発した聡一は霧の影響で途中で道に迷ってしまう。連絡を受けた歩は、聡一に救助隊を呼ぶよう指示するが、自らも山小屋当番の江森の制止を振り切って山へと急ぐ。

日が暮れる時間になってようやく見つけた聡一は、体が冷え切っていて、低体温症と高山病の併発の可能性があった。歩は少しでも標高を下げるため、救助隊の到着を待たずに下山を決断する。しかし、これによって救助が難航し、山岳医としての二次遭難が大きな問題を引き起こしてしまう。

この事態は、MMTの存続危機へと発展し、山岳医療チームとしての存在が問われる事態となる。

典子（岡崎紗絵）は、麻酔科医としての思いを理解してもらえず、母・聖子（池津祥子）との関係が悪化し、家を飛び出す。彼女は歩（杉野遥亮）、玲（宮澤エマ）、真吾（向井康二）の店で飲んで気を紛らわせていた。その時、真吾の息子・圭吾（湯田幸希）が突然現れ、母・凛（冨手麻妙）に学童で予定している登山を反対されていると相談する。圭吾には心臓に疾患があり、凛の反対は当然だが、圭吾は友達と同じように山に登り、大好きなカブトムシを捕まえたいと強く願っていた。

幼なじみの息子である圭吾の願いをかなえてあげたいと考えた歩は、MMTの山岳外来を受診することを提案する。圭吾を診察したのは、MMTに新たに加わった医師・江森（大森南朋）。検査の結果、江森はカテーテル手術を行えば運動も可能になると説明し、圭吾本人の意思を尊重した凛は手術を決断する。手術は無事に成功し、圭吾は歩と玲とともに山へ登ることが許される。

ところが、登山途中で軽装の登山者から負傷の連絡が入り、医師として見過ごせない歩は、一旦戻るつもりで負傷者の元へ急ぐ。しかしその直後、子どもたちが遊んでいた山道に蜂が現れ、圭吾が刺されてアナフィラキシーを発症してしまう。

歩（杉野遥亮）がMMTに復帰し、メンバーたちも山岳医療への熱意を新たにして再出発を決意した。その直後、聖子（池津祥子）が周子（檀れい）の元に突然現れる。聖子の訪問に驚いた典子（岡崎紗絵）は焦りながらもその場をやり過ごそうとするが、事情を知らない周子の前でうまく隠せず、ついに麻酔科医であることが聖子にばれてしまう。案の定、聖子は激怒し、典子を強制的に連れ帰り病院を辞めさせると宣言する。

週末、当番だった典子に代わり山小屋診療所を訪れた歩は、カメラマンの長田拓（谷恭輔）と出会う。拓は家族との約束を破り山で写真を撮ることを優先したため、妻の怒りを買ったという。それでも、山への情熱を捨てられない拓の気持ちに歩は共感を覚える。

そこへ、聖子の制止を振り切って典子がやって来る。典子は、母親に嘘をついてまで麻酔科医になった理由を歩に打ち明ける。翌日、鮎川山荘に落石事故に巻き込まれた登山者から助けを求める連絡が入る。急いで現場に駆けつけた歩が目にしたのは、右足が岩に挟まれて身動きが取れなくなった拓の姿だった。

事故発生時刻から推測すると、拓の脚は壊死し始めている可能性が高い。岩の撤去作業も難航し、拓の命が危険にさらされる中、歩は江森（大森南朋）に電話で相談する。江森は、命を守る方法は一つしかないと告げ、歩は究極の決断を迫られる。

宇田（螢雪次朗）が山で命を落としたのは、自分が身体の変調を見落としたから――。宇田の死に打ちひしがれる歩（杉野遥亮）は、患者の思いに寄り添うだけでは命を救えないとの思いから、診断に対して必要以上に慎重になり、ついに周子（檀れい）から、しばらくMMTを休むよう命じられる。

その矢先、歩のいないMMTに山でけいれんを起こした子どもが運ばれてくるが、小宮山（八嶋智人）たちはなかなか原因を特定することができない。見かねた江森（大森南朋）の診察で、患者が毒性のある植物を口にしたことが分かるが、江森はメンバーの山に関する知識が乏しいことを指摘。

このレベルならチームを解散した方がいいと苦言を呈す。さらに、山での死亡者が出たことで、県から視察に来ていた純家（松尾諭）も厳しい見解を示し、MMTは存続の危機に追い込まれる。

一方、典子（岡崎紗絵）はひょんなことから、母・聖子（池津祥子）にMMTのメンバーであることを知られてしまう。初耳の聖子は当然、典子を叱責するが、意外にもそれに反発し、山岳医療への思いを吐露する典子。

さらに、その思いは宇田の死を経験した小宮山や掛川（近藤公園）の中にも芽生えていて…。そんなメンバーたちとは裏腹に、すっかり自信を失った歩は、仕事中に母・幸恵（石野真子）から１本の電話を受ける。

電話口の幸恵は慌てた様子で、まだら認知症を抱えた父・市朗（遠山俊也）の行方が分からないと告げて…。

山での死亡者ゼロを目指す周子（檀れい）は、医師が迅速に山へ救助に向かえるように病院でレスキューヘリを所有する計画を立てた。しかし、日本では前例がなく、まずは県に協力を要請することにした。医療政策課から純家健一（松尾諭）が視察に来るが、純家はMMTの活動に懐疑的で、確かな実績が必要であった。

一方、心臓に疾患を抱えながらも、歩（杉野遥亮）の指導のもと、登山を楽しんでいた宇田（螢雪次朗）は、亡き妻節子がブログに「宝石箱のようだった」と書き残した美しいテントサイトの景色を見るために、より険しい山に挑戦することを決意する。歩の許可を得て念願の山を登り始めた宇田は、途中で同じテントサイトを目指す中林尚樹（高島豪志）・麻里子（新原ミナミ）夫妻に出会う。仲むつまじい姿に亡き妻との思い出を重ね、夫妻の登山をほほ笑ましく見守る宇田。

しかしその晩、テントの中で休んでいた中林夫妻が熊に襲撃され、麻里子が頭部に重傷を負う。慌てた宇田は歩に電話をかけ、歩はすぐに鮎川山荘に連絡を入れる。この日、初めて当番で山小屋診療所に泊まっていた小宮山（八嶋智人）と連携を取りつつ、宇田は重傷の麻里子を助けるために背負って山荘まで下山することを決意する。

「江森先生（大森南朋）が山に復讐を誓う原因は私にある」と語る玲（宮澤エマ）の言葉の意味を、歩（杉野遥亮）や典子（岡崎紗絵）は気にかける。鮎川山荘では、篤史（石丸謙二郎）が7年ぶりの登山ツアーを企画し、MMTにも参加を依頼する。周子（檀れい）から話を聞いた歩は、山の良さを知ってもらう良い機会だと乗り気になるが、山を嫌う玲は強く反対し、篤史にも「7年前のことを忘れたわけじゃないでしょ？」と忠告する。

数日後、玲の反対を押し切ってツアーが開催され、MMTからは歩が帯同する。山頂に向かう途中、天候が悪化し、小屋番の絵理子（工藤美桜）はツアー中止を決断。雷が鳴り始め、一行は歩の誘導で樹林帯に避難するが、雷雲は近づいてくる。強い雷鳴が響いた次の瞬間、激しい閃光が走り、歩が目を開けると、雷に打たれた絵理子が倒れていた。

恐れていた事態が発生し、玲は病院に駆けつけた篤史に「7年前から何も学んでない」と怒りをぶつける。歩はその時初めて、玲が山を恐れる理由を知り、それが江森が山に憎しみを抱く原因だと理解する。

高原にある神社で安産祈願をするため、友人と山に登った松田結衣（畦田ひとみ）は道中で突然倒れ、ヘリで病院に運ばれた。妊娠5カ月であるため胎児への影響が心配されたが、検査の結果問題はなく、一晩入院して経過観察をすることになった。

しかし、結衣は駆けつけた父・健作（おかやまはじめ）に連れられて半ば強引に退院した。実は、結衣は江森（大森南朋）が1年前に山で死なせた倉持菜月（舟木幸）の娘であり、江森を訴えている遺族の一人であった。

退院時に健作は江森を“人殺し”と非難し、院内は一時騒然となった。周子（檀れい）は「気にする必要はない」と一蹴したが、早紀（トラウデン直美）によると、完全なデタラメとも言えない話だった。

江森は1年前の落石事故で負傷者たちの救命に当たり、激しい外傷を負った菜月を助からないと判断し、黒のトリアージを記した。しかし、その後現場で菜月の意識が一時的に回復したため、遺族は江森の判断ミスで医療過誤だと訴訟を起こした。

さらに、江森は遭難者の1人で現在リハビリ中の少年・飯塚亘（森優理斗）に事故当時のことを口止めしているらしく、疑惑は深まる一方だった。それでも、歩（杉野遥亮）は江森が救える命を諦めるはずがないと信じ、独自に事故のことを調べ始めた。

復帰早々、周子（檀れい）からMMTのメンバーに任命された宮本歩（杉野遥亮）。しかし、チームリーダーの小宮山（八嶋智人）は山岳医療に否定的で、事故が山で起きたとしても患者は病院で治療すべきだと考える人物だった。さらに、循環器内科の掛川（近藤公園）や麻酔科の村松典子（岡崎紗絵）もモチベーションが低く、歩はがっかりする。

山小屋での泊まり込み診療に誰も手を挙げない中、初回は歩と典子が山へ向かうことになる。山小屋に着くと、野口七海（西原亜希）と息子の大地（横山歩）が診療所を訪れる。初めての登山に挑む親子だったが、大地は母親に反発している様子。歩は、大地がボロボロのスニーカーを履いていることに気づく。

翌日、七海が崖下に滑落したという連絡が入り、大地も腕を負傷しているという。悪天候でヘリは飛べず、歩と典子は現場へ急行する。七海を救出し山小屋まで運んだが、彼女の容体が急変。すぐに病院へ搬送したいが、動かせない状況に陥る。

駆けつけた救助隊に大地だけを引き渡し、七海の救命にあたる歩。設備の整わない山小屋で、どうすれば命をつなげるか悩んだ歩は、病院にいる鮎川玲（宮澤エマ）に助けを求める。

その頃、病院では搬送されてきた大地の様子がおかしいことに小宮山たちが気づく。

北アルプスの麓にある長野県松本市で生まれ育った宮本歩（杉野遥亮）は、大切な約束を胸に整形外科医となった。11年ぶりに地元に戻り、松澤周子（檀れい）が院長を務める信濃総合病院に勤務することになる。麻酔科医の同級生村松典子（岡崎紗絵）もそこで働いている。

着任早々、歩は整形外科と山岳診療科を兼務するよう命じられる。山岳看護師の鮎川玲（宮澤エマ）によれば、山岳診療科は山での病気やケガの対応、週1回の山岳外来の診察、そして土日の山小屋での泊まり込み勤務が含まれるという。何も知らされていなかった歩は戸惑うが、周子には何か狙いがある様子だ。

しばらくして、歩の診察中に近くの山で遭難事故が発生したという知らせが入る。周子の指示で、歩は救助用のヘリに乗って現場へ向かう。しかし、北アルプスの山々を眼下に見ると、ある記憶がフラッシュバックし、呼吸が荒くなる。

現場では軽装の若者6人組が倒れていた。歩はケガを負った2人の応急処置を終え、病院へ搬送するよう指示するが、別の1人が胸の痛みを訴え始める。患者の意識レベルが低下し、原因がわからず歩の焦りがピークに達する。

病院に戻った歩は、なぜ自分が山岳診療科に配属されたのか周子に問いただす。その時、白衣姿の男が入ってくる。彼の名は江森岳人（大森南朋）、循環器内科医であり、歩と同じく山岳診療科を兼務。さらに、国際基準の検定に合格した国際山岳医だった。